獣医師国家試験・VetCBT/OSCE対策について

【2023年】第74回獣医師国家試験の概要とその勉強法ついて考えてみた Vol.1

”獣医師国家試験”と聞くと、獣医系大学の6年生の方は否が応でも意識してしまう大切な試験だと思います。

一方で、獣医師国家試験の内容や勉強方法について、先輩から少しは聞いたことはあるけど詳しくは知らない。もしくは、全く知らないという方も多いのではないでしょうか?

私自身も内容をほとんど把握していない状態で勉強を開始し、気付けば試験が終わっていました。

試験を終えて、勉強を開始する前に知っていた方が良かったな!と思うことや、実際にはこんな感じだったよ!ということをまとめてみました。

この記事を読むことで

  • 獣医師国家試験ってどのような試験なのか?
  • 獣医師国家試験の勉強ってどうやって進めれば良いのか?

ということがわかるので、ぜひ最後までお読みください。

私は第71回獣医師国家試験に合格し、現在は大動物臨床獣医師として働いています。

詳しくは、『【プロフィール】なぜ産業動物獣医師の私がブログを書いているのか?』をお読みください。

【プロフィール】なぜ産業動物獣医師である私がブログを書いているのか?こんにちは! 現在、私は北海道で産業動物獣医師として働いています。 獣医師として働くかたわら、『獣医ってこんな感じだよ!』ということ...

そもそも獣医師国家試験ってどんな試験?

獣医師を志し、大学に入学してから6年間勉強され、最後に獣医師となるべく受ける獣医師国家試験が一体どのような試験なのか、早速見ていきましょう。

日程について

獣医師国家試験は例年2日間に渡り、北海道、東京、福岡の3会場で行われます。

近年、2月の15〜20日あたりの火曜日、水曜日に行われることが多いです。

日程の詳細は農林水産省から10月中旬に正式に発表されるので要チェックです!

第73回獣医師国家試験も2月15日(火)、16日(水)に行われました。

ちなみに、第73回獣医師国家試験の日程は以下の通りでした。

    • 令和4年2月15日(火曜日)10:00〜17:20
    • 令和4年2月16日(水曜日)10:00〜15:30
試験日 試験時間 試験内容
令和4年2月15日(火) 10:00〜12:00 学説試験(A)
13:30〜14:20 必須問題試験
15:20〜17:20 学説試験(B)
令和4年2月16日(水) 10:00〜12:00 実地試験(C)
13:30〜15:30 実地試験(D)

以上のことを考えると、

第74回獣医師国家試験の日程は、

    • 令和5年2月14日(火曜日)10:00〜17:20
    • 令和4年2月15日(水曜日)10:00〜15:30

で行われる可能性が高そうです!

ここで重要なことは、1日目の方が2日目よりも試験が多いということです。

国試対策をする上で非常に重要になってきますので、このことだけは覚えておいて下さい。

・獣医師国家試験は1日目の方が2日目よりも試験が多い!

試験内容について

出題基準については、農林水産省のホームページ(外部リンク)に記載されています。

読んでもらったら分かる通り、出題基準が抽象的すぎて全く分かりません。

ここで覚えておいて欲しいことは以下のことになります。

  • 必須問題試験は50問(50分)
  • 学説試験(A)は80問(120分)
  • 学説試験(B)は80問(120分)
  • 実地試験(C)は60問(120分)
  • 実地試験(D)は60問(120分)

必須問題試験というのは基本的な問題、つまり簡単な試験。ただし、時間が短い。

学説試験というのは文章の問題、実地試験というのは図表がある問題。

そして獣医学の広い範囲から出題されるということ。

ひとまずこのように捉えてもらえれば大丈夫です!

・必須問題は50問、学説・実地試験は計280問で幅広い分野から出題される!

合格基準について

必須問題試験で70%以上かつ学説・実地試験で60%以上が合格基準になります。

つまり必須問題では35/50問以上かつ学説・実地試験で168/280問以上の正答で合格です。

勘違いする人がいますが、必須・学説・実地試験合わせて60%以上ではない!

また獣医師国家試験は絶対評価なので、勉強すれば全員が合格できる試験とも言えます。

絶対評価なので情報を共有し、みんなで協力して乗り越えることが大切な試験とも捉えることができますね♪

・必須問題試験で70%以上かつ学説・実地試験で60%以上で合格!

合格発表日と合格率について

合格発表日

第73回は、3月15日10時に農林水産省のホームページ(外部リンク)にて発表されました。

試験直後に自己採点をすることになり、自分の合否はおおよそ分かります。

しかしマークミスなど何があるか分からないので、試験日から合格発表日までは心にわだかまりを抱えた状態で過ごすことになると思います。

合格率

例年、新卒の合格率は90%前後既卒の合格率は30〜60%と大きく下がります。

以下、第72回獣医師国家試験の結果になります。

区分 受験者数    合格者数    合格率
新卒 961人 885人 92.1%
既卒 173人 65人 37.6%
その他 12人 3人 25.0%
1,146人 953人 83.2%

問題の難易度による合格率の変動は多少ありますが、それでも合格率はさほど変わりありませんでした。

新卒者の9割が受かる試験ということはほとんどの受験者は合格する試験です!

一方でほとんどの人が受かる試験だからこそ落ちることのできない試験なんです!

その他、出願等について

新卒の受験者の場合、大学ごとに出願の手続きが行われます。

事前に大学から連絡来るので余程のことがない限り願書の出し忘れはないと思いますが、うっかり期日を過ぎて受験できないということがないように注意しましょう!

獣医師国家試験はしっかり計画を立てれば怖くない

以上が、最低限知っておくべき獣医師国家試験の概要になります。

これくらい知っておけば、十分だと思います。

実際に、合格基準などは試験の直前になっても勘違いしている人も散見されました。

しっかりと計画を立てて勉強していけば、慌てることなく、必ず獣医師国家試験に合格できると思います。

 

次の「【2023年】第74回獣医師国家試験の概要とその勉強法ついて考えてみた Vol.2」では、国試勉強の出題傾向や勉強の開始時期などについて、実体験を踏まえて出来る限り詳細に書いていますので、ぜひこちらもお読み下さい。

【2023年】第74回獣医師国家試験の概要とその勉強法ついて考えてみた Vol.2「【2023年】第74回獣医師国家試験の概要とその勉強法ついて考えてみた Vol.1」という記事では、日程や合格基準など獣医師国家試験の...

参考になれば嬉しいです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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